こんにちは、田舎もん坊主です。
新型コロナウイルスの感染拡大により、都道府県を跨ぐ外出制限が強化されたり、企業のテレワークの導入が加速するなど私たちの生活スタイルは大きく変化し、今まで以上に地方移住を考える方が増えているようです。
株式会社Dai(所在地:京都市中京区、代表取締役:木脇和政)が運営するフランチャイズビジネス情報サイト「フランチャイズWEBリポート」が実施したアンケート調査結果をみると、コロナ禍以降の移住意識にどのような変化があったのかわかります。
新型コロナウイルス流行以降にはじめて移住を考えたと答えた方が10%おり、移住に対する気持ちが強くなったと答えた方が17%、コロナをきっかけに具体的に移住を検討しはじめたと答えた方が8%という結果で、合わせて35%の人がコロナ禍で移住を前向きに検討していることがわかります。
また、コロナ禍前から移住を検討している人を合わせると88%の人が移住を検討しており、地方移住への関心の高さが伺えます。
下記にグラフは「コロナ禍で移住したい理由」についてのアンケート結果ですが、感染リスク拡大に伴う意見が51%、そもそもの働き方や生き方に関する意見が49%と意見が二分しています。
細くみてみると、暮らしの安全や安心を理由に挙げる人が多いのと、テレワークの導入や田舎への憧れを理由に挙げる人も多いことがわかります。
このようにコロナ禍をきっかけに地方移住への関心がさらに高まり、安全で安心な地方で自然に囲まれのんびりと暮らしたいと思う人が増えていますが、いざ地方移住を検討するとなって一番悩むのが移住先だと思います。
皆さんがもし地方移住するとしたら、何を決め手に移住先を選定されるでしょうか。
今回は都道府県別の「幸福度ランキング」からみた地方移住先としての石川県の魅力についてまとめてみたいと思います。
- 地方移住に関心のある方
- 地方移住を検討中の方
- 田舎暮らしに関心のある方
- 石川県に関心のある方
地方移住先の検討にあたって参考となる指標はいくつかありますが、代表的なものとして以下の三つが有名です。
- 都道府県魅力度ランキング
- 都道府県別幸福度ランキング
- 市区町村別住みよさランキング
それぞれ順位を決める指標は異なりますが、移住先を検討する際にはとても参考になるという点では変わりありません。
中でも健康や仕事など暮らしや生き方に直結する指標を用いた「幸福度ランキング」の結果は大いに気になるところではないでしょうか。
「都道府県別幸福度ランキング」は、地域社会に生きる人々の幸福を考えるきっかけをつくることを目指して、2012年から2年おきに日本総合研究所から発表されています。
「幸福度ランキング」が具体的にどのような指標を用いてランキングを算出しているかというと、まずは地域の社会的状況や構造を示す5つの基本指標を用いています。
また、基本指標以外にも人々の幸福感を具体的に評価する尺度として「健康」「文化」「仕事」「生活」「教育」の5分野・50指標も設定しています。
さらに追加指標を加えた計75指標を総合して、都道府県別の「幸福度ランキング」を算出しています。
つまり地域の社会的状況や構造や生活水準の高さなど総合的な都道府県の魅力が客観的にわかるデータとも言えます。
まずは令和初となる2021年版都道府県幸福度ランキング結果を見てみましょう。




47都道府県のトップに立ったのは4回連続で福井県という結果でした。
2012年版から首位をキープしている「仕事」と「教育」が原動力となっています。
なかでも「教育」は他の都道府県を大きく引き離す結果となっています。
注目すべきは、ランキング5位以内に石川県・富山県・福井県の北陸3県がすべてランクインしているということです。
北陸といえば、雨や曇りの日が多く首都圏からも比較的離れており、どちらかと言えば移住には適さないイメージがあるかも知れませんが、北陸は学校や持家率も高く、自然豊かで海や山の幸にも恵まれたとても暮らしやすい地域です。
私が暮らす石川県も北陸新幹線の開業で、近年では多くの観光客が訪れる地方の中核都市へと変貌しました。
今や石川県は、歴史や伝統文化、自然、食が融合する日本海側屈指の住みやすい観光都市と呼べるのではないでしょうか。




金沢市を中心に観光都市として人気が高い石川県ですが、移住先としての魅力は何なのでしょうか。
幸福度ランキングの結果をもとに、その魅力をご紹介したいと思います。
現行指標
まずは現行指標ですが、現行指標とは現状における経済や社会の安定度を示す指標で、今回は3位にランクインしています。
経済や雇用が安定している目安となりますが、確かに物価も高いと感じることもないですし、失業率が悪いということもありません。
先行指標
先行指標は、個人の将来ありたい姿や社会の将来あるべき姿の実現という未来の幸福に向けた地域の潜在能力を示す指標です。
具体的算出方法は別としても今後石川県が観光を中心に発展していくイメージは県民としても理解できるところです。
基本指標
次に基本指標ですが、各地域における経済活動や社会的基礎的状況を示す指標です。
今回は24位とあまり高くはありませんが、ほぼ中央値ということで全国的にみても平均的な経済活動や社会的基礎的状況であるということが伺えます。
分野別指標
最後に分野別指標ですが、人々の幸福に一定の影響を与える具体的要素の状況を示す指標で、健康、文化、仕事、生活、教育の5つの分野で構成されています。
今回石川県の健康分野は8位ということですが、県民の健康志向の高さが伺えると思います。
北陸は平均寿命が長いことでも注目されており、食生活や運動習慣などのライフスタイルが大きく影響していると思います。
海の幸や山の幸などを中心とした食文化も影響しているのかも知れません。
石川県は江戸前期に花開いた加賀百万石文化が今なお息づく文化県です。
数多くの貴重な文化財が残されているほか、優れた伝統工芸や伝統文化が脈々と受け継がれているのです。
今回の5位という結果も頷けます。
有名なところでは金箔や加賀友禅、輪島塗りに九谷焼など今でも多くの伝統工芸が残っています。
また、能楽(加賀宝生)や獅子舞といった伝統芸能も盛んです。
食文化としては、加賀野菜や押し寿司、和菓子などが有名です。




お祭りも七尾の青柏祭や石崎奉燈祭、あばれ祭、白山のほうらい祭りなどは毎年多くの見物客で賑わいます。
まさに文化県に相応しい豊富な歴史的文化が数多く見られます。
海と山に囲まれた石川県には多くの職業があります。
水産業や農業、林業がとても盛んで、お米に関しては「コシヒカリ」や「ゆめみづほ」などが有名です。
また、機械や繊維、食料品製造といった工業や漆器や箔押しといった石川県ならではの伝統産業に従事する人も多いことで知られています。
石川県にはITメーカーの本社も複数あり、アイ・オー・データ機器やディスプレイのEIZO、PFUも石川県に本社があり、多くの従業員の方が働いています。
金沢市を中心に飲食業も数多くあり、豊富な業種・業態が存在します。
今回の結果は7位ですが、石川県は自分のスキルや経験、ライフスタイルに合った仕事を選ぶことができる有数の都道府県と言えるのではないでしょうか。
石川県はとても生活のしやすい都道府県です。
地下鉄や路面電車といった公共交通機関はありませんが、代わりにバスやシェアサイクルなどの交通網が発達しています。
金沢市のシェアサイクル『まちのり』は爽快でコスパも利便性も高く、市民や観光客からとても人気です。




そもそもが車社会なので、金沢市などの中心街への移動以外は殆ど車を利用することになります。
世帯あたりの車の保有台数も高く、生活する上での不便さは感じられません。
また、首都圏からのアクセスは、小松と能登にそれぞれ空港があり羽田空港からも約1時間でアクセスすることができます。
平成27年には北陸新幹線が金沢まで開業し、東京から約2時間30分で金沢までアクセスすることができるようになりました。
これにより観光客が増えたばかりか、日帰りで東京往復も可能になりました。
加賀地方と能登地方の行き来も「のと里山海道」が整備、無料化されたことでとても便利になりました。
ここ10年で見違えるほど生活のしやすい県に変革したのではないかと思います。
分野別指標で一番順位が高かったのが教育で、今回は4位という結果です。
石川県は「学都石川」と呼ばれ、大学や短大等の高等教育機関は全部で19校あります。
人口当たりの校数としては京都に次ぐ全国第2位であり、教育にとても力を入れています。
県内に住む大学・大学院学生数は全国で4位で、特に金沢市は多くの学生でにぎわう街、まさに「学都」に相応しい街です。
教育に関する助成制度も数多くあり、学業に適した都道府県と言えます。




ここまで移住先としての石川県の魅力をお伝えしましたが、観光都市としてのポテンシャルも非常に高いものがあります。
日本三名園に数えられる兼六園をはじめ、現代アートの美術館である金沢21世紀美術館、紅殻格子と石畳が続く古い街並みが江戸時代の雰囲気そのものであるひがし茶屋街、その他にも金沢城公園や近江町市場など多くの見どころがあります。
金沢市に隣接する白山市には石川県屈指のパワースポット『白山比咩神社』もあり、多くの参拝客が訪れます。




また、能登方面では国内で唯一、波打ち際を普通車で走ることのできる砂浜道路である千里浜なぎさドライブウェイや日本初の世界農業遺産「能登の里山里海」を代表的する白米千枚田や輪島の朝市なども有名です。
観光都市石川の魅力は他にもたくさんありますが、また機会があれば記事にしたいと思います。
いずれにせよ、石川県は観光都市としても高いポテンシャルを持った県であり、住んで良し、訪れて良しのとても魅力的な都道府県なのです。
今回は都道府県別の「幸福度ランキング」からみた地方移住先としての石川県の魅力についてまとめてみました。
住民目線から見てもとても暮らしやすく魅力的な県だということが伝わったなら嬉しい限りです。
新型コロナウイルスの感染拡大もまだ収まる気配がありませんが、地方移住に関心があり、今後検討されることがあるようでしたら是非石川県への移住も選択肢に入れていただければと思います。
石川県に限らず、北陸には多くの自然の恵みと心優しく匠と呼ばれる魅力的な人がたくさんいます。
残りの人生、地方移住で心豊かで生き生きと暮らしてみるのも良いかも知れませんね。
最後までご覧いただきありがとうございました。