『吾唯足知』の意味とは?現代人はなぜ現状に満足できないのか?

こんにちは、田舎もん坊主です。

『吾唯足知(吾唯足るを知る)』とは、京都の龍安寺にある蹲踞(つくばい)に刻まれている言葉です。

誰の言葉かというと諸説ありますが、お釈迦さまが臨終の時にとかれた『仏遺教経』に示された言葉という説があります。

誰が説かれた言葉かは別としても、禅問答の言葉なのでなかなか凡人には真意を理解するのは難しいと思います。

それこそお釈迦様やキリストのように悟らない限り永遠のテーマのままかも知れません。

一般的な解釈としては、「満足することを知っている者は貧しくても幸せであり、 満足することを知らない者はたとえ金持ちでも不幸である」のような意味になります。

言い換えれば、「際限なく求めるのではなく、自分にとって本当に必要なものや必要な量を知り、その必要なもので満足することを知る」ということでもあります。

現代風に言えば、ミニマリストの生活スタイルに近いかも知れませんね。

なぜ現代人は満足できないのか

戦後日本は急速な高度経済成長を遂げ、物質的にとても豊かになりました。

サービスや技術も日進月歩で進化し、10年前は遠い過去のような時代です。

私たちが子供の頃にはコンビニもスマホ(携帯)もありませんでしたし、当時にしてみれば、現代はまさにドラえもんのような世界に感じました。

それが現在では、街中なら200メートルおきぐらいにコンビニがあり、24時間年中無休で営業しています。

スマホに至っては一人一台の時代が当たり前で、日本のみならず世界の情報に瞬時にアクセスできてしまいます。

私たちは、実に便利で物質的にはとても豊かな時代に暮らしているのです。

それなのに現代人には満足や幸福を感じられない人が大勢います。

これはいったいなぜなのでしょうか? 

複雑な要因が絡み合っているのでしょうが、大きな要因のひとつは不安感ではないでしょうか。

ストレス社会と言われる現代は不安や焦りが付き物です。

お金の不安、人間関係の不安、健康の不安、孤独の不安、言い出せばキリがありませんが、常に不安と隣り合わせで生きています。

他人から見ると十分過ぎる環境に見えても本人は不安で、満足できないのです。

不安は際限がありませんから、ひとつの不安が消えてもまた次の不安が生まれます。

まさに不安が現状に満足できない原因のひとつだと思います。

二つ目の大きな要因は過度な競争社会にあると思います。

人は常に自分と誰かを比べて競争しがちです。

学歴や収入、仕事や生活レベルまで他人のことが気になってしょうがないのです。

これは戦後の高度成長期以降、競争社会が当たり前となり、親からもそういう教育を受けてきた影響もあるでしょうし、情報化社会の急速な進展でSNSなどが急速に普及し、他人の生活が手に取るようにわかってしまうようになったという背景もあります。

「自分は他人に負けたくない」と必要以上に考えてしまうことも、現状に満足できない大きな原因だと思います。

もちろん他にもいろいろありますが、個人的には不安と過度な競争が大きな要因だと思っています。

どうすれば満足できるのか

答えは簡単で、不安感を払拭し、過度な競争意識を捨てると満足度は上がるということです。

問題なのは、どうやって不安感を払拭し、どうやって過度な競争意識を捨てるのかということです。

不安感を減らすには

人間である以上、不安感を完全に無くすことは不可能です。

これは煩悩なので、それこそお釈迦様のレベルじゃないと無くすことはできませんが、減らすことは可能です。

よく言われているのが、ポジティブな思考になるとか自己肯定感を上げるというのが不安を和らげることに繋がります。

但し、無理にポジティブ思考になろうとしたり自己肯定感を上げようとするのは無理があると言うか、逆効果になる場合があると思います。

と言うのは、不安などの負の感情に蓋をしてしまうからです。

不安などの負の感情に蓋をしてしまうとその思いが潜在意識に残ったままとなり、後々反すうとして蘇ってきてしまうのです。

反すうとは、牛などが消化のために何度も口から出したり入れたり繰り返すことを意味します。

この語源から「反すう思考」といって、いつまでも自分の欠点や問題を繰り返し考えてしまう思考のことを指します。

反すう思考にならないためには、負の感情をその時にしっかり受け止め浄化してしまうことです。

具体的には、不安の感情が湧いたら、決してその感情に争わず「自分は今不安なんだ、そう思うのもしょうがないな」と受け入れてしまうのです。

要するに自分を客観視してみるということですね。

そうすると不安感は小さくなり、暫くすると無くなっていきます。

もし後々同じ不安感が湧いてきても、同じことを繰り返せば徐々に反すうは無くなっていくと思います。

過度な競争意識をなくすには

過度な競争意識は、大概親からの影響や社会の中で洗脳された意識です。

当時は必要な意識だったのですが、時代は大きく変化しています。

これからは勝ち負けの時代ではないのです。

一昔前のサラリーマンは出世欲も強かったのですが、今の若者はあまり出世欲はありません。

また、昔は高い車に乗ったり、高い服を着たりするこがステータスだった時代でしたが、今の若者は車には関心がなく、服もユニクロなどのファストファッションで十分という人が増えています。

つまり他人と比べて良い生活を送るよりも、自分自身が満足できる心の質が高い生活を送る方が優先されているのです。

言い方は悪いですが、古い固定観念を持った年配の方は、今の若者を見習って他人軸から自分軸に切り替えることが大切だと思います。

そうなれば他人と比べて必要以上に競争したりすることも少なくなると思います。

とは言え、まだまだ社会は競争社会ですから、いきなり180度方向転換できないと思います。

しかし今後は会社などの成果主義も徐々に見直され、一人一人が得意とする分野やスキルが重要視され、これまで人が集まって同じような仕事をするメンバーシップ型から得意分野を分業するジョブ型の仕事スタイルに変化していきます。

つまり同じ分野やスキルの土俵で他人と勝負するのではなく、個人個人の価値観やスキルを適材適所で分業、効率化ことで成果を出していく時代になるのです。

ちょっと話はそれましたが、他人軸から自分軸に意識をシフトさせることで現状の満足度は上がるということです。

マインドをコントロールする具体的方法

ここまではマインドの持ち方について書いてきましたが、これらをコントロールする具体的な方法について書いてみたいと思います。

マインドをコントロールするには、心の健康と身体の健康をしっかりケアすることが大事です。

心と身体は常に一心同体ですので、心が元気になれば身体も元気になりますし逆もしかりです。

ですので、日頃から心と身体の調和とバランスをとりながらしっかりとケアしていくことが大切です。

そのためにはさまざまな方法がありますが、どの方法が一番良いというのはありませんので、自分なりの健康法を見つけて習慣化することが重要です。

健康法自体よりも、習慣にすることが重要なのです。

心のケアで言えば、マインドフルネスや瞑想もそうですし、私が毎日やっている「ありがとう」を復唱するワークもそうです。

「ありがとう」を復唱するワークの効果は、こちらの記事でまとめていますので良かったらご覧ください。

感謝の言葉『ありがとう』の意味とパワーと効果とは。

身体のケアで言えば、自宅でできる手軽な運動で十分です。

ジムに通ったり、筋トレをしたり、無理なランニングをする必要もありません。

繰り返しになりますが、大切なのは習慣化することですので、続かない運動は意味がありません。

逆に慣れない過激な運動は身体を悪くすることもあります。

ウォーキングやストレッチなどで十分ですので、自分に合った運動を習慣化するようにしましょう!

自宅で簡単にできる『お手軽健康法』をこちらの記事でまとめていますのであわせて参考にしてください。

心と身体の健康増進!自宅で簡単にできる『お手軽健康法』

上記記事でも書いてますが、基本は質の良い睡眠と栄養バランスの取れた食事ですので、これらに加えて自分に合った健康法を習慣化できれば、きっとポジティブ思考に変わり、自己肯定感も上がってきます。

それが不安感や過度な競争意識が薄れることになり、ひいては「今に満足できる」ことに繋がると思います。

まとめ

『吾唯足知』

とても深い言葉ですが、冒頭でも書いた通り「満足することを知っている者は貧しくても幸せであり、 満足することを知らない者はたとえ金持ちでも不幸である」ということです。

特に現代人は誰のせいでもなく、満足し得ない社会環境で育ってきました。

しかし時代は変わりつつあります。

時流に乗って不安を手放し、自分軸で生きて行くことこそが『吾唯足知』を理解する近道なのかも知れません。

最後までご覧いただきありがとうございました。